読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

岩井監督を知る

 先日、シアター・キノでの岩井俊二ウィークの初日に参加してきた。「ラブ・レター」や「花とアリス」で高名な監督の作品を見るのは実はこれが初めて。この日は「リリイ・シュシュのすべて」「花とアリス」「四月物語」の3作品が上映された。長丁場になるので始まる前は少し後悔したが、始まると3作品とも集中して見てしまった。これほどの監督がいたなんて自分の不明を恥じるばかり。

 

 「リリイ」の暴力の世界は衝撃で作品の合間のトークでも観衆の顔が引きつっていたと評されるくらい。監督のトークではこれでも取材したいじめの実態に比べるとおとなしい方だというので二重にショックだった。次の「花とアリス」は全く逆で悲劇の次は喜劇を地で行ったような配列。蒼井優さんが演じるアリスと父親との交流のシーンは我が身を照らしてほのぼのとした気分にさせられた。終映後の監督への拍手は盛大だった。最後の「四月物語」は設定が旭川出身の新女子大生ということで俄然身近なものに。3作品の主人公は他の参加者が言うとおり中学生→高校生→大学生の順になっていて、四月物語はまさに今月のこと。作品の選択・配列は見事だと思った。

 

 合間のトークや終映後の別会場での交流会では監督から作品への言及、監督業の実際や、H・G・ウェルズ恒久平和論や、学校という制度についてや果てはこれからの映画市場では中国やインドが圧倒的な存在を示すというような話まで多岐にわたり刺激的だった。これからの活躍はもちろんだけど、不勉強だった私には今までの作品も要注目でひととおり当たってみたい。

 

 

f:id:polyphony3:20130410221403j:plain