再びエリシュカさん

 なんだかんだ落ち着かない日々を過ごしているうちに季節ははや冬。Kitaraまでの中島公園は写真のとおり初冬を迎えている。今日は札響の名曲コンサートで、エリシュカさんの指揮で古典派御三家のプログラム。ベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲で始まり、ハイドンの交響曲第88番「V字」。休憩後はモーツァルトの交響曲第41番。

 

 コンサートが始まってからちょっと違和感があった。実は、せっかくの演奏会なのに今日はちょっと疲れ気味。それもあってかどうも鳴っている音楽がピッとしていないような気がしていた。もう少し締まった感じの演奏が良いよなあと思いつつ前半終了。

 

 休憩後はメインの「ジュピター」になる。モーツァルトがトリというのはどうなんだろうなというのが以前プログラムを知った時に思ったこと。で、始まってから聞き入っているうちにだんだん惹き込まれていく。とにかく音楽が自然に流れる。そうか古典派だからといってカッチリ固めようなんて考えていないんだと今さらながら気づいた。ドヴォルザークなどをやる時と同じようなスタイルだ。そう分かると素直に音楽を受け止めることにした。そうするとこのモーツァルトの交響曲がどのくらいきれいに響くことか。終わると夢中で拍手していた。エリシュカさんもうれしかったのか、ガッツポーズが飛び出した。もうしてやったりだったのだろうな。指揮者に十全に応えた札響も素晴らしかった。いつもの明るい、純度の高い音で奏されたモーツァルトは本当に美しかった。昨年は狂詩曲などでオケを見事に鳴らして興奮させてくれたエリシュカさんだったが、今回は古典派から美しい音楽を引きだして感動させてくれた。

 

 なお、アンコールは「フィガロ」の序曲。これもおまけ以上の演奏で、それなりに速いテンポだったが札響は高い精度で演奏した。しかもこの曲、けっこう力んだ印象を与える演奏が多い中、そんな神経質な感じとは無縁な余裕の演奏。あくまでも美しくなのだ。もう我々の感動は盛り上がる一方だった。楽団員も舞台から去って、隣にいた若い人が去りがけに「すばらしい演奏でしたね。」と声をかけてくれた。然りと。半月後、今度は第9だ。さて、どうなるか。今からワクワクしている。

 

 最後に余計なことだけど、アンコールの曲はフィガロが結婚当日になって起きたさまざまな障害を乗り越えてめでたく結ばれるオペラ。偶然だろうが、意味深。

 

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